UFOについて

空軍などの航空交通管制においては、レーダーに捕捉された正体不明の飛行物体に対しては、それが何であるか確認出来るまで、警戒態勢を取る緊急の必要があるため(特に、金属製の物はミサイルかもしれない)、「何かがこちらに向かって飛んで来ます!」という注意を喚起するために「未確認飛行物体接近!」と表現する。逆に正体を確認済みの物(飛行計画が配信された旅客機や民間機、鳥の集団など)はIdentified Flying Object(確認済飛行物体)と総称する。(UFO研究家の間ではIFOと呼ばれる事がある)

実際に飛行しているところが目撃されなくても、飛行可能と思われるものが着陸していた場合などにも使われる。水中に目撃されたものは USO(未確認潜水物体)ということもある。

UFOの科学的な、もしくは科学的と称する研究のことを「UFO学」(Ufology)という。

UFOの呼称

現在、英語では「ユー・エフ・オー」の様に読まれているが、この言葉をアメリカ空軍の公式用語として採用したエドワード・J・ルッペルト大尉は、自著で「ユーフォー」と読むとしている。もともと日本でも「ユー・エフ・オー」の様に読んでいたが、世界のオカルト・怪異現象を興味本位に紹介する特別番組等では早くから「ユーフォー」の読みで紹介されており、ピンク・レディーが大ヒット曲「UFO」の歌い出しの部分で軽やかに「ユッフォッ」と歌った1970年代後半頃から、「ユーフォー」の読みが一般化したと見られる。なお、1975年の東映アニメ映画『これがUFOだ!空飛ぶ円盤』では「ユーホー」という呼称を採用している。

空軍の公式用語では、あくまでも「正体を確認できない飛行物体」のことであるが、一般には異星人の乗り物の総称として使用されることが多い。なお、異星人の乗り物だということが判明した場合、「未確認飛行物体」ではなくなるため、この意味で使うことは誤用となる。そのため別に一部報道ではアメリカ軍では特にエイリアンクラフトをさして、「Identified Alien Craft(IAC)」(確認されたエイリアンの乗り物)との呼称を使っているという報告もある。

ちなみに日本では「ユーフォー」と呼ばれているが、他の国では「ユーエフォー」と発音する場合が多い。

研究と正体

アメリカ空軍の公式のUFO研究部門「プロジェクト・ブルー・ブック」が1948年から1969年まで未確認飛行物体に対する調査を行なった。調査総数1万2千618件のうち、「データ不足」を含め「正体不明」(UNKNOWN)とされたものは全体の4パーセントに当たる501件であった。 1954年にアメリカ空中現象調査委員会(NICAP)という民間の組織が設立された。これはUFOを科学的に解明しようと設立された初の団体であると見られている。アメリカ空軍は、1967年にコロラド大学のエドワード・コンドン教授に依頼し、UFOに関する調査を開始した。コンドン委員会は、1969年に報告書(通称「コンドン・レポート」)をまとめ、「UFOが地球の外からやってきたという説には、何の証拠も認められない」という結論に達した。イギリス国防省も同様の報告書を発表している。
これらの報告書はすべての未確認飛行物体、未確認空中現象について説明する物ではないため、様々な説が提唱されている。それら諸説を以下に提示する。またコンドン報告書など公的機関の調査に対しては、国家が隠蔽しているので正しい情報を出すわけがない、などの陰謀論が根強い。

宇宙人の乗り物説、人工物誤認説、、秘密兵器説、組織的捏造説、自然現象説など、様々な説がある。